SONIC 555(GO GO GO)!!!!!  〜Blog of Blue Cyclist〜

自転車と青いモノをこよなく愛する
ライター&ライダー・SONICの自転車小話
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    オトナの個人レッスン
    自転車ライターという仕事をしていながらこんなことを言うのもアレだが、「本当に今、スポーツサイクルってアツイんだなぁ」と、最近実感している。
    というのも、これまで自転車に興味のなかった知人や友人から「自転車に乗ろうと思うんだけど……」という相談を持ちかけられることが少なくないからだ。
    特に女性の関心が高くなっていると思う。

    先日はカミさんの親友が自転車を買うというので相談に乗った。
    最初はちょっといいママチャリを買うつもりだったのが、「7〜8万円の小径車を買う!」と言いだし、目当てのバイクが在庫なしということで最終的にBD-1(ドイツ製のカッコイイ小径車。定価で約16万円!)をどーんと買ってしまった(うらやましい……)。
    こういう時の女性の思い切りはすごい。
    清水の舞台からでもサンシャイン60の屋上からでも(?)エイヤッ!と躊躇することなく飛び降りてしまう。
    ちなみに、彼女はここ15年ほど自転車に乗っておらず、スポーツサイクルは初体験である。

    その彼女から「まっすぐ走れないので乗り方を教えて」という連絡がカミさんを通じてあった。
    自転車にほぼ毎日乗るような自分からしてみたら、ちょっと考えられないような質問だ。
    そこで自転車を持って来てもらい、個人レッスンをすることになった。
    スポーツ自転車の楽しさを知る前に挫折してもらっちゃ、貴重な女性サイクリストが減るからね。

    プロショップで整備後納車してもらっているので、ハンドルの曲がりなどは当然ない。
    自分やカミさんが乗っても、特に不安定ということはない(まあ、小径車なので直進安定性はそれほど高くないけれど……)。
    でも、実際に走ってもらうと、ふらつき、最終的には足を付いてしまうのだ。
    「何でやろなぁ……」
    とみんなで悩みつつ、ポジションをあれこれいじってみたら、何とか乗れるようになった。
    結局慣れで克服できる部分が大きかったようだ。

    次にサドルをちょっと高めにして、ストップ&ゴーの練習。
    トップチューブをまたぐように止まり、そこから発進→停止までをスムーズに行うため、反復練習してもらった。
    自分などはこの一連の動作をかなり当たり前にやっているので、これを初心者に分かるように改めて言葉で説明するのは難しかった(実演ならナンボでもできるんだけど(笑))。
    でも、つたない僕のレッスンにもかかわらず、彼女は次第にコツをつかみ、何とかスムーズに乗り降りできるようになった。

    次はカーブの曲がり方。
    安全に走るためのポイントをいくつかに絞って教えると、これはすぐにコツをつかんでうまく走っていた。

    最後の仕上げは、わが家の近所を右回りと左回りでそれぞれ1周ずつ。
    彼女が一人で無事に帰ってきたときは、わが子が初めて自転車に乗れたときもさぞやこんな感じだろう――と思うほど感動した。

    いやぁ、まさか大人に自転車の乗り方を教えることになるとは……。
    彼女に「自転車の乗り方を教えてほしい」と言われたときは正直面食らった。
    でも、フツーの女性が自転車に興味を持ちはじめている今、こういうニーズはきっとそれなりにあるのだろうな、と思った。
    「どんな自転車を買ったらいいの?」の次は、「どこを走るのか?」じゃなくて「どうやって操るのか」とか「安全に乗るにはどうしたらいいのか」ということなんだと改めて気付いた。
    しかも、ある程度知識のある人に伝えるように専門用語を使いまくるのではなく、まったく予備知識のない人にも分かるように伝えなきゃいけないし、場合によっては手取り足取り教えてあげる必要だってある。
    ママチャリには普通に乗れる人であっても、スポーツサイクル初挑戦の人がいきなり乗ろうと思うと、ママチャリとの特性の違いからなかなか思うようにいかないことだってあるからね。
    ましてやブランクがあればなおさら。
    この段階で失敗すると、せっかく自転車に興味を示してくれた人の自転車への関心もそいでしまうかもしれないわけで、そういう意味では自分をはじめ今自転車に乗っている人のナビゲートってものすごく重要なわけだ。

    自転車を一過性のブームで終わらせてしまうか、ヨガやジョギングのようにフィットネスやスポーツとして女性を定着させることができるか――。
    それは結局、自分たち自転車乗りにかかっているということは確かだ。
    自分もできることをコツコツとしていかねば、と思ったのであった。

    JUGEMテーマ:じてんしゃ全般
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